LANDSCAPE CONSULTANTS

元茨木川緑地リ・デザイン推進業務(基本設計・実施設計・植栽維持管理計画等/プロポーザル特定)

 大阪府茨木市の中心市街地から南北に伸びる市の桜の名所でもある元茨木川緑地(全長約5km)では、開設から40年以上が経過しており、施設の老朽化、樹木の老木化や高木化等、多様な利用ニーズへの対応が課題となっており、茨木市では当緑地の再整備や維持管理、利活用の方針を示した「元茨木川緑地リ・デザイン計画」(平成31年)が策定されている。

業務では、元茨木川緑地リ・デザイン計画で位置付けられたモデル箇所である高橋交差点(中央通り)を中心とした周辺エリアの改修について、市民意見を聴取し、基本設計及び実施設計を行った。また、樹木医による緑地内約6000本を対象とした「元茨木川緑地樹木健全度調査」の結果を踏まえ、適正な植栽の維持管理を行うため、樹木1本毎の植栽管理計画、ソメイヨシノの後継樹の植栽配置計画を示した「元茨木川緑地植栽維持管理実施計画」を策定した。このほか、元茨木川緑地リ・デザインを推進する利活用の社会実験の実施及びプロモーション動画作成、歩行者と自転車通行が入り混じっている緑地内の自転車通行ルートを検討した。

 令和5年11月には、新施設「おにクル」のオープンにあわせて、元茨木川緑地の改修箇所の工事が完了し、改修工事では、植栽維持管理実施計画に基づく間伐及び剪定、ソメイヨシノの後継樹の植栽が行われ、令和6年春には写真のように多くの市民が安全に花見を楽しめる場所となった。また、以前は人が立ち入れない植栽帯であったエリアでは、蚤の市イベントが開催されるなど、林床が憩いや散策イベントなどに利用できるようになった。根茎保護を兼ねたウッドデッキや、交差点から続くエントランスとして再整備したテラスなどでは、人々が隣接する店舗からテイクアウトをした飲み物を手に憩う姿なども見られるようになった。

 

名称:元茨木川緑地リ・デザイン推進業務委託(その1)・(その2) 

期間:令和3年09月13日~令和4年07月30日 

発注者:茨木市

所在地:茨木市田中町~横江二丁目(全長約5km)

 

その他、ヘッズが策定業務を担当した「元茨木川緑地リ・デザイン計画」や「植栽管理ガイドライン」「市民ワークショップ」等、元茨木川緑地リ・デザインの取組については、茨木市ホームページの「元茨木川緑地リ・デザイン」のコチラ紹介ページでご覧いただけます。